ここまでのブログで、人間関係および対人関係が、職場集団と相互に影響し合うことをお話してきました。
その中には、職場集団として思わぬデメリットが生じる場合があります。
今回は、そのケースについて、カウンセリングクリエイトハートがお話していきたいと思います。
集団のデメリット①
以下に、その例を示します。
職場集団として思わぬデメリットが生じる場合(例)
会議などの意思決定におけるデメリット
会議は、集団や組織における正式な意思決定の場です。
組織においては、職場の上司・同僚でおこなわれる皆具から、経営陣による経営会議まで、様々な会議がおこなわれています。
民主主義においては、会議での意思決定はメンバー全員の意見を考慮することを前提にしていますから、会議で得られた意思決定は個人による意思決定よりも優れたものになると考えられます。
しかし、実際の集団による意思決定は必ずしもそうとは限りません。
その例として、『集団分極化』、『集団浅慮(集団思考)』があります。
①『集団分極化』
『集団分極化』とは、集団による決定が個人による決定よりもリスク(危険性)のある大胆な方向(『リスキーシフト』)に、あるいは、より慎重な方向(『コーシャスシフト』)に決定される現象です。
会議などで各メンバーが他のメンバーの意見を知ることによって、集団としてより望ましい方へ意見を変更したり、多数派に同調したりすることがあります。
そのことが、集団としてはより極端な決定に偏重させてしまうのです。
②『集団浅慮(集団思考)』
ジャニス氏は、ケネディ大統領の国家安全保障会議など、アメリカの政策上の失敗事例を分析し、集団による買っていがむしろ愚かで浅はかな決定を下すことがあることを指摘しています。
このことを『集団浅慮(集団思考)』と言います。
例えば、
- 『過大評価』:自分達の集団が絶対に正しいと評価する
- 『閉ざされた意識』:集団自身による自己弁護や集団外部に対する偏見がある
- 『均一性への圧力』:集団VS個人の状態になり、自分の意見を集団に合わせること
などによって『集団浅慮(集団思考)』が進みます。
ジャニス氏は、以下の状況の場合に『集団浅慮(集団思考)』に陥りやすいとしています。
- 団結力が強いある集団の場合(一つにまとまり過ぎている)
- メンバーに発言の機会を平等に与える公平なリーダーではない場合(独裁的)
- 良い解決が望めないが外部からの強い脅威が迫っている場合(NOと言える力がない)
以上より、『集団浅慮(集団思考)』に陥らない対策として以下のことをおこなうことが必要だと考えられます。
- 反対意見を言い合えるいくつかの集団で会議をする
- リーダーをメンバーに発言の機会を平等に与える人にする
- 外部からの強い脅威に対抗できる権力を与ええられた組織で会議をする
より良い意思決定をするための対策
よりよい意思決定をするためには、少数意見や反対意見を許容し、代替案や目標を充分に精査し、採用しようとしている選択肢の危険性や一旦否定された代替案の再検討をおこなう、ということなどに留意すると良いとされています。
そのためには、その意見を精査する機会を絶えず意識的に設ける必要があります。
多数意見に集団が流されないようにするために
- 意図的に反対役を立てて多数意見を再検討する方法
- 集団をいくつかに分けて別々の意見を立てて相互に検討する方法
などが考えられます。